100%性能を維持するための
保守と点検
点検項目と点検周期
振動輸送機本体の点検項目と周期を、下表にまとめます。振動輸送機は、処理物の直接の通り道となる《トラフ》、トラフを振動させる《振動モータ》、設置場所に振動を伝えないための《防振ユニット》で成り立っています。それぞれのユニットは、右図に示す通り独立したシンプルな構成となっているため、点検項目もシンプルです。
下表の『○』は、工具や測定機器を必要としない五官による点検を示します。異音とは、ボルトの緩み等に起因する金属同士の叩き音や、軸受の損傷による大きな転がり音を示します。ボルト緩みに関する五官点検は、相マークの目視点検を示します。1年毎の『◎』で、トルクレンチを使用した増締め点検を行ってください。ライナー摩耗量の点検に際しては、板厚計等を使用し、定量的に記録を残すことをお勧めします。交換時期を予測することができます。
使用条件やオプションにより、点検項目や周期がかわることがあります。詳細は、機械に付属した取扱説明書を参照してください。また年次点検を、当社で承ることも可能です。当社営業まで、ご連絡ください。
対照 | 項目 | 点検期間 | ||
1週間 | 1ヶ月 | 1年 | ||
性能 | 振幅 | ◯ | ||
トラフ | 異音 | ◯ | ||
ボルト緩み | ◯ | ◎ | ||
ライナー摩耗 | ◎ | |||
振動モータ | 異音 | ◯ | ||
ボルト緩み | ◯ | ◎ | ||
配線損傷 | ◯ | |||
防振ユニット | 吊り金具摩耗 | ◯ | ||
ラバー損傷 | ◯ |
振動モータの保守
中型、大型の振動モータは、負荷容量の大きいころ軸受を使用しています。従って定期的な給脂が、必要となります。給脂の推奨周期は、300時間です。振動モータの大きさにより1回の給脂量が異なりますので、詳細は、機械付属の振動モータの取扱説明書をご参照願います。
小型の振動モータは、玉軸受を使用しているため、給脂の必要はありません。ただし玉軸受、ころ軸受を問わず軸受には寿命時間があるため、定期的にオーバーホールをして頂く必要があります。オーバーホールに必要な軸受の型式は取扱説明書に記載されていますが、入手しにくい場合は、当社から購入していただくこともできます。またオーバーホールを、当社で承ることも可能です。当社営業まで、ご連絡ください。